嫉妬するといっても彼女にだとかではなく、武田百合子に。むしろ武田百合子の文章に。これほど上品に書くには生き方そのものを変えないと駄目なのかな。
『犬が星見た』を読み終えた。朴とつな口調で、でもそこに優しさと楽しさが染み出している文章でロシアという国を飲み込んでいる。
その中でお気に入りの台詞は外国人にじっと見られているときに言う「私のことを美人だと思ってくれてるのかな。そうだと、いい気持ちだ」すごく可愛い。ちょっと誇らしげにちょっと照れながら視線を感じている武田百合子の姿が目に浮かぶ。武田百合子だけでない。泰淳も竹内好も山口さんも銭高老人もみんなの楽しそうな顔が浮かぶ。楽しそうなというのが武田百合子の特徴なのだろう。
あとがきを読み終えて、解説を読み終えて本を閉じたとき、『犬が星見た』旅行は終点を迎えた。泰淳も、竹内好も、銭高老人も、著者武田百合子も、解説の色川武大も亡くなっている。あとがきを借りて言うなら俺だけいつのまにか途中下車した気分だ。だけどその電車に乗りつづけることも、また乗りなおすこともまだ出来ない。俺の旅はまだまだ続くのだし。
一位ラルフ、二位モントーヤ、三位バリチェロ。
ポールシッターで順調に走っていたライコネンがエンジントラブルでリタイア。ここ数レースまともにポイントが取れない。序盤の快進撃が嘘のようだ。
見所はモントーヤがミハをオーバーテイクするシーン。暴れん坊の異名どおりの強気なかぶせ方が凄かった。
これで、完全な三つ巴。まだまだGPの行方はわからない。
坂本九『見上げてごらん夜の星を』。たまには素直に星を見たいが、大阪で見ることが出来るのはネオンしかないのだ。
うちのあたりはきれいな星がみえるよ。田舎だからね〜。蛍もいるし。(笑)
いいねぇ。行ってみたいな。